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パン屋の働き方改革その後

2019年に入って、菓子パンをやめ、その他のパンの種類を減らし、10月には石窯を入れてカンパーニュ他わずか4種の生地に絞り込みました。

翌日の仕込みも、窯の温めとほとんど同時に始めるので、かなり合理的に。朝5時スタートで昼前に最低限の作業は終わります。実際には、書き物をしたり、ホームページリニューアルも進行中なので作業をしたり、他にも仕事はあるのですが、とりあえず最低限なら6~7時間で終わらせることができるくらいに改革。去年までの労働時間の半分です。

「え、でもそんなに種類を減らしたら売り上げも落ちるのでは」と、思われるかもしれません。私たちもそんな不安もちらりとあったのですが…。

・良い素材を使う(地元のビオ粉比率を上げ、今後も徐々に上げていく予定)

・仕入れ品目を最小限に

・いちばん売りたい商品にとことん手を掛ける(そのために石窯まで導入)

・作りすぎない

・大きく焼く

ということを心がけることで、ロスも停滞在庫もほとんどなく、さらに、いちばん力を入れているカンパーニュにお客様が徐々についてきてくださって、手ごたえを感じ始めているところです。

そして今週「働き方改革を進めてきてよかった~!」と、心から思ったのは、ふたりの子どもが同時に体調を崩し、1週間まるまる保育園お休みになってしまったため!! 去年までなら「そんなのムリ!」だったと思いますが、今年は私が製造、バトンタッチで夫が販売、というベースができていたので、仕事のバトンタッチと同時に子どももバトンタッチすれば、自宅でのんびりみてあげることが可能になったのです。これはすごいこと!

私たちがお手本にしたのは、2018年10月に出版された『捨てないパン屋』広島のブーランジュリードリアンさん。ドリアン田村さん曰く「手抜きの効果はすさまじいものがあります」とのことでしたが、今週まさにその「すさまじさ」を感じました(笑)

パンの歴史は日本では長くないので、常に流行を追いかける「ファッション」でした。でも、私たちくらいの世代のパン屋から改革が始まっていると思います。ヨーロッパでは4400年もの歴史があると言われるパン。それを根本からライフスタイルごと取り入れようというような…。今後『魔女の宅急便』のキキがお店番しているような、「まるで昔のヨーロッパ」なパン屋が増えていくことと思われます^^

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