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カンパーニュのクープアートの方法は? きれいに仕上げるコツ。

自家培養発酵種で作る、伝統製法のカンパーニュ。材料は、粉と水と塩、そして発酵種のみ、というシンプルなパンですが、クープアートのひと手間で華やかに!
きれいにクープを入れる方法、エッジを立たせるコツをまとめてみました。

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こうしてできる、クープアート

まずは、クープアートの方法をご紹介します。
ハルでは、前日にこね上げたカンパーニュの生地を、寝かせ→パンチ→寝かせ→成形という工程を経て、5℃の冷蔵庫で翌朝まで低温長時間発酵させます。

道具類はこちら。クープナイフと手芸用の黒い糸、手芸用のよく切れる糸切りはさみ。私の場合、ナイフは主に両刃の方を使います。
コップに入れた水は、クープナイフについた生地をすすぐために、計量カップに入れた水は、石窯に蒸気を満たすときに使います。

では、クープアートを施していきます!

カンパーニュ生地を、バヌトンから天板に移す

ひと晩低温長時間発酵させた生地の表面に粉をふるい、逆さまにして生地を天板の上に移します。

取り出した生地の表面に、粉を振る

バヌトン(発酵かご)を逆さまにして外します。ハルでは、バヌトンに生地が付かないよう、不織布を使っています。

全体に粉を振り、手でやさしくなじませます。クープアートを施す場合は、粉を振っておいた方が、カットして現れた生地との色のコントラストがついてきれいです、黒い糸を張らせて、デザインに合わせ下線をつけておきます。

糸でうっすらと下線をつける

少し見にくいかもしれませんが、糸を張らせて軽く生地に押し当て、下線をつけます。こうしておくと仕上がりがきれいです。

今回は、この下線をつけた部分に麦の穂のデザインを描き、反対側に深いクープを入れます。

クープナイフで素早く切れ込みを入れていく

よく切れるクープナイフを使い、下線の両側から斜めに細かく切れ込みを入れ、麦の穂のデザインを描いていきます。切れ込みを入れる角度はほぼ垂直。切れ込みは直線で入れるのですが、切ったところが開いてきて、写真のように麦の粒の形になります。

左側に麦の穂を2本、反対側に深いクープを入れました。深いクープの方は斜め45℃くらいの角度で入れます。

石窯に生地を入れ、蒸気を満たして焼く

クープアートにかける時間は、この麦の穂のデザインの場合で1個あたり約20秒。
水分量の多い生地は、バヌトンから取り出すと、生地自体の重さで沈んできますし、極力素早く作業します。
生地を窯に入れ扉を閉めたら、すかさず右上の1・2と書かれた水差し口から水を注ぎ、窯の中に蒸気を満たします。
蒸気を満たして高温で焼くことで、クープがきれいに開いてきます。
窯の温度は上火265℃、下火255℃に設定しています。

全体がこんがり焼けてきたら、天板から外して直置きし、カンパーニュの底をしっかり焼きます。カンパーニュの香り成分は、皮の色づいた部分にあるので、皮を厚くしっかり焼き込むイメージ。

焼き上がり! 右上から時計回りに、ここでご紹介した麦の穂のデザインのもの、オーソドックスな四角いクープ、麦の穂を入れず潔く1本クープ、そしてひまわりのクープアートを施したものです。

もう少しだけ時間をかけて、ひまわりのデザインを

麦の穂のカンパーニュよりも大きな生地に、下線を放射線状につけてひまわりを描く方法もご紹介します!

黒い糸で下線をつける

先ほどと同じように、黒い糸を張らせてやさしく押し当て、下線をつけます。まず十字に線をつけ、その間をさらに4当分します。
こうしておくことで、大きな生地でも左右対称な美しいクープアートができます。

真ん中から描いていく

まずは花の中心部分を丸く描き、手芸用糸切りはさみで雄しべと雌しべの集まった部分を小さくカットします。

ひまわりの花びらを描きます。

花びらと花びらの間にも、下線に沿って麦の穂を。麦の穂デザインは、パン屋らしくもあり、繊細で美しく見えるのでよく使います。
下の方にも、三日月型にクープを入れます。
カットしている間にも、最初に切った部分から広がってきています。

ほかにもこんなデザインが…!

左上は、妖怪アマビエのデザイン(疫病除けに作りました(笑))。下線はつけず完全にフリーハンドです。右側は一升(約1800g)のカンパーニュ。「一歳のお誕生祝・一升餅の代わりに」とご注文いただくこともあります。

きれいなクープアートができる生地の条件と、エッジを立たせるコツ

最後に、クープアートのカンパーニュを作るうえでいちばん肝心な「生地」の話を。
ハルでは、自家培養発酵種で、長時間かけて生地を作ります。粉と塩に水をなじませ、そこに発酵種を加えてこね、寝かせとパンチを繰り返してグルテンを形成させ生地をまとめます。
そして成型後バヌトンに入れ、ひと晩寝かせる間に、発酵種に含まれる酵母や乳酸菌の働きで小麦成分がほどよく分解され、生地はゆっくりと膨らみ、さらに窯入れ後に膨らむ力を蓄えつつ、内部までしっかり冷やされます。
この「よく冷えている状態」が、細かいクープアートがいちばん描きやすい状態。そして、深く入れたクープのエッジも立ちやすい状態です。
そして、作業は素早く、カットしたら即座によく熱した窯に入れ、蒸気を満たして焼くこと。

断面を見てみると、深く入れたクープに向かっていくように、気泡ができています。窯の中でのびのびと膨らんだ、香ばしさあふれるカンパーニュが焼けました!

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